なんてヤツだろう 5
病院で見かけるひょうたん型のお皿みたいなヤツ。
正確にいうと、ひょうたん型ではなく、飯ごうのふたのような形をしています。
ソラマメ型とでもいうんでしょうか。
よく看護婦さんが使用済みのガーゼだとか脱脂綿をこのなかに捨てているが、使い方はいろいろだ。
獣医さんのところでも活躍していて、うちの駄ネコがケガをして大量の膿がたまったときも、注射で吸い出した膿を、このなかに捨てておりました。
胃カメラ検査で、横臥姿勢になって胃カメラのチューブをくわえるときも、口の下にこのトレイが置かれる。
この場合は、よだれ受けのようなものでしょうか。
なぜそんなことを知っているかというと、二度ほど飲んだことがあるから。
飲んだことあります?胃カメラ。
わたしを担当した医師が検査のあとに語ったところによると、「胃カメラには、あまり苦しまない人と、ひどく苦しむ人の二種類がいる」らしい。
わたしは不幸にも後者でした。
直径7、8ミリのチューブ(いまはもう少し細くなっているかもしれない)を口から飲み込むわけですが、これが苦しいのなんのって。
「鼻でゆっくり息を吸って、腹式呼吸をして」と医師はいうのだが、それでも苦しい。
気道がチューブで塞がり、吸った息が肺にいかないのだ(少しはいくんでしょうけど)。
ようするに息ができないわけだから、首を絞められた状態に近い。
検査時間はおそらく五分ほどなのだろうけど、まあこれが長く感じること。
「早く終わってくれっ!」と念じるばかりで、あやうく、「こんなに苦しむくらいなら、いっそ胃潰瘍でも十二指腸潰瘍でもなった方がいい」と自暴自棄になるところでした。
前置きが長くなってしまったが、医療器具の卸会社である(株)梶野に尋ねたところ、「膿盆」というんだそうです。
膿のお盆。
あまりいい名前ではない。